手前の小さな機種がICF−300,後ろがICF−500Sです。
デザインが似ていて兄弟のようです。
当時は高校生で,その存在をカタログで何度も見て欲しかった機種の1つでしたが,実際に手にしたことはありませんでした。
現在Yahoo!オークションにもほとんど出品されません。あまり台数は出なかったのでしょうか。写真の機種は動作しないジャンク品でしたが,外観が比較的きれいで安価だったので懐かしさで購入しました。やはり動作しませんでしたが,AUX IN端子に音声信号を入力するときれいに増幅します。低周波増幅部は生きているようです。ボーリュームのガリもありません。小型にもかかわらずスピーカーの音質もまあまあです。バッテリーチェックボタンを押すとメーターも振れます。少し希望がわいてきました。

当時のカタログには,
  『IC採用による超小型・高性能設計  精密感あふれる3バンド小型ポータブル』
とあります。本当に精緻な感じです。

    


    

小型の機種にもかかわらず,外部端子も充実しています。

    

バッテリーパックは充電式のものがついていました。中のニカド電池は当然腐食しています。ICF−500のように電池パックも充電式と一般の電池用の2種類あったのかもしれません。

    

写真のような電池ケースで端子もぴったりで,とりあえず代用できます。少し工作すればもとの電池ケースの充電電池を入れ替えることも可能だと思います。低周波増幅部が生きていることはこの状態で確かめました。

    

慎重にケースをはずしてみました。小さな楕円スピーカーがついています。
小さな空間にびっしりパーツを詰め込んだという感じです。
よくこんなものができたなと,設計者の空間認識力に関心するばかりです。

    

一連の外部端子群は基板に爪で固定されていたのではないでしょうか。爪があったと思われる部分をふくめてプラスチックの欠けている所が複数見られます。外部端子群の隣の電子パーツも欠けています。端子が3つ出ています。セラミックフィルタなのではないでしょうか。自然にこうなるわけはないので,以前の所有者がケースから取り出すとき無理をしたのかもしれません。

    

この機種については,インターネットで検索をしてもほとんど情報が引き出せません。これ以上進むのは一端やめることにしました。外観はきれいで,とりあえず低周波増幅部だけ生かしてスピーカーから音は出るのだから,当時の雰囲気だけでも偲ぼうと思います。

どなたか,この機種についての情報がありましたらお教え下さい。
サービスマニュアルをお持ちの方はいませんか。コピーを譲ってください。


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