共鳴管型ミニスピーカーを楽しむ

 自家製ラジオのイヤホン端子に直径数cmのミニスピーカーを裸で接続して聴いていましたが,少しまともな音質にするため紙筒を用いた共鳴管型のミニスピーカーを作製しました。当然ですが音質が格段に豊かになります。ハイファイではありませんが筒の置き方による音質の変化も楽しむことができます。

 写真はこれまでのスピーカーです。

  

 出来上がったのが次の写真のようなものです。直径4cmのミニスピーカーと同じ内径の紙筒を用いました。紙筒はリソグラフの原紙の芯になっていたものです。



工作

 工作はとても簡単です。紙筒を途中で切断して,スピーカーを挟み込んで接着するだけです。イヤホンジャックをスピーカー背面の紙筒に取り付けます。紙筒の長さはスピーカーの後ろを20cm,前を7cmとしました。20cmの管を両端開管と考えると共振周波数はおよそ840Hzとなりますが,このスピーカーで数値的なことを言ってもあまり意味が無いかもしれません。試行錯誤あるのみです。

  

スピーカーの置き方による音質の変化を楽しむ

 台の上に水平に置いて床から浮かせて使うことを想定したのですが,直接床に置いて床を共振させても面白い音になります。スピーカー台はカップヌードルの発泡スチロールです。

  

ガラスコップに直接立てて使うと密閉型スピーカーとなります。


少し直径の大きな紙筒の中に浮かして置くと,外の筒中の気柱の振動も加わりエコーがかかったように音質が変化します。

  

 台の上に水平に置いて床から浮かせて使った場合が一番自然な音質です。その他の場合もハイファイではないかもしれませんがそれぞれ明らかに異なった音質です。自家製ラジオでのAM放送と割り切れば,ハイファイでなくとも,スピーカーを楽器のように考えて,ニュースを聴く,音楽を聴く,寄席での落語を聴く,スポーツの実況放送を聴く,NHK深夜便を静かに聴く等,それぞれの場合にスピーカの置き方を変えて,異なった音を楽しめます。


 下の写真は,普段CDを聞くのに用いているダブルバスレフのスピーカーボックスに組み込んだフォステクスのフルレンジスピーカーにつないだものです。やはり全然音が違います。このラジオからこんな音が出るなんてという感じです。

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