牛乳パックと厚紙で作る振り子時計

 ガンギ車と振り子,その動きを結びつけるアンクル,ガンギ車の回転動力となるおもり等,必要最低限のパーツよりなる原理丸見えの振り子時計です。ガンギ車の歯の数は30個にしてあります。振り子の1往復で歯が1個送られます。振り子の長さを25cmとすると1往復1秒ですのですので30秒でガンギ車が1回転します。針は秒針のみで,ガンギ車に直接書き込んであります。理化部のA君の作品です。何年か前の雑誌「子供の科学」に製作記事が載っていました。ガンギ車・アンクル・振り子が厚紙,ボディが牛乳パックで作ってあります。各回転軸は竹串です。単2電池を糸で吊ってガンギ車の竹串でできた回転軸に巻きつけて回転動力としています。振り子のおもりは単3電池です。


 アンクル部分です。振り子1往復でガンギ車の歯が1個送られます。はじめは振り子が数往復すると歯がアンクルの竹串に引っかかって止まってしまう場合が多かったのですが,歯を1個1個はさみでほんの少し切って調整することによってなんとか数十秒動作するようになりました。原理通り,1回転ほぼ30秒になっています。

  

 ボディ内部です。ガンギ車の回転軸に電池のおもりをつけた糸が巻きつけてあります。

  

 私自身も小学校時代にこのような時計の工作に挑戦した記憶があり,懐かしい思いがしました。その時は安定して動かず最後にはあきらめてしまったような気がします。今回の時計もうまくいって数十秒の動作で,最後にはガンギ車がアンクルの竹串にひっかかって止まってしまいますが,その数十秒の動きを見ているだけでも感動もので楽しく感じます。物理の授業中,単振動の章で単振り子を学習したあと,実際に動作させて見せています。生徒の興味は引くようですが,作ってみようと言うのが出ないのが少し残念です。

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